初めて現場出張に行ってきました
こんにちは
とりすみコラム担当の西村です。
今回は、直近で足を運んだ現場の様子などをお話ししたいと思います。
〇8月上旬 長崎
初めての現場だったので、目にするものすべてが新鮮で貴重な機会となりました。
特に、各部の納まりはCADや平面上では見たことあっても実物を見る機会はなかなかなかったので、しっかり目に焼き付けてきました。
実は私、会社に入るまで柱の勝ち負けについて一切考えたことありませんでした。(笑)
設計演習の模型も図面もその場でなんとなく設計していたような気がします。
柱の勝ち負けが変われば、柱脚・柱頭の金物は大きく変わり構造も意匠も変わります。
今回の現場で見た柱の納まりです。

今回の物件の柱頭部分は、梁勝ち(柱が負け)でした。


柱脚部は、土台勝ち(こちらも柱が負け)でした。
まだまだ、どのような納まりの場合にどのような金物を使うのかなど理解しきれていないことが多いので日々勉強です。

構造躯体と、屋根工事(野地板張り)を行いました。
青空と木材って映えますね(笑)本当の本当に暑すぎる現場でした。
そんな中でも、やれることはやりきって帰ってきました。さよなら長崎
〇9月中旬 広島
こちらは、ひろしま国際建築祭に関連して木工事を行ってきました。
川島範久建築設計事務所の、円形ストックヤードの建て方です。
この建て方では、長崎の現場で見た金物工法とは異なり、込み栓打ち、相欠き、楔(くさび)など伝統工法を用いて金物を使わない工事を行っていました。
私自身も建て方に参加し、込み栓打ちや楔打ちなど経験させていただきました。
特に、込み栓打ちは初めてだったのでとてもいい経験になりました。

上は、楔の画像です。
楔は、材とほぞ穴の隙間に打ち込むもので接合部の締め付けや、部材が移動するのを防ぐ役割があるそうです。
楔自体は、三角形の細かい材でドアのストッパーに似た形をしています。


左は、栓を入れる前の写真で節と同化して分かりづらいのですが、込み栓の画像です。
右は、栓を入れた後の込み栓です。どこか分かりますか?
込み栓は、2部材を突き抜けるように栓を差し込み、2部材を固定するものです。
今回は、あらゆる場所に込み栓を打ち込みました。
私も挑戦してみたのですが、普段の運動不足のせいか腕がはちきれそうなくらいにパンパンになりました。

施工の様子です。
トリスミの社員とCotakumiの大工さんで協力して建て方を行いました。
(上の長崎の物件でもお世話になりました!)
いつもいつもありがとうございます。
今回、事務所の方だけでなく建築学生もワークショップとして工事に参加されていました。
自分自身も、学生時代はワークショップに参加してものづくりに携わってきた身として懐かしいものを感じました。
懇親会では、お互いの建築業界に入ったきっかけや今何を学んでいるのかなど、作業中には話せないあれこれを話せて、とても良い機会になりました。
人と関わりひとつのものを作り上げることは、とても素晴らしいことだと改めて実感しました。


そしてそして、、作業は順調に進み完成の直前までやりきることができました。
屋根工事も終わり、完成した様子を見れるのがとても楽しみですね!
(写真はとてもきれいですが、完成の直前です)
さよなら広島



〇2つの現場を通して
今回2つの現場を見て、私たちの会社は設計事務所などの設計士さんたちが身を削って作り上げた作品・図面を材料の加工や建て方を通じて形にする。目立たないけど責任感のある仕事をさせていたいただいていることを実感しました。
現場大工さんをはじめトリスミの工場内の大工さんや材料加工などを行う技術チーム、材料を遠いところまで運んできてくださった運送会社の方、ひとつひとつの物件を成功させるために常に動いてくださっている営業さん、現場監督さん関わる全ての方への感謝とリスペクトは忘れずにいたいと思いました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
〇おまけ
(長崎)

長崎着いて1日目に長崎の料理『トルコライス』を食べました。
初めて聞いた料理でしたが、とてもおいしかったです。
右は、施工が始まる前の打合せで長崎に行った際に飛行機までの短い時間を使ってグラバー邸を見
に行きました。グラバー邸は、日本最古の西洋木造建築だそうです。
日本の木造建築では見られない材の使い方と塗装にびっくりしました。
(広島)
現場は、禅と庭のミュージアム内にあったため素敵な景色をたくさん見ることができました。


休憩中には、究極の二択にせまられました。

左が160段の階段で、右が長ーい坂です。(どちらもつらい)
ゆるい坂ルートではロバの一休に会えるのでおすすめです(笑)

一休、またね。

