新着情報

  • HOME >
  • 新着情報 >
  • 【住宅情報】木材劣化の要因、腐朽菌対策を

【住宅情報】木材劣化の要因、腐朽菌対策を

 総務省が4月に発表した平成30年住宅・土地統計調査で戸建の木造率(防火木造を含む)は92.5%と大多数を占めている。木造住宅には木材の劣化や腐朽を防止する等メンテナンス上の課題があり、住宅の長寿命化へのニーズが高まる中、適切な処理が必要だ。劣化を引き起こす原因は紫外線、気温、雨・雪、シロアリ、カビ、藻等があげられる。特に大きな要因となっているのが腐朽菌による被害だ。腐朽菌は木材の主成分であるセルロース・ヘミセルロース・リグニン等を分解する。住宅に被害をもたらす腐朽菌の大多数は褐色腐朽菌によるものといわれている。名称は木材の分解後に褐色成分であるリグニンが残留し、褐色に変色することに由来する。被害を受けた木材は亀裂が生じ、表面をつまむと粉状になる。

 木材腐朽菌の繁殖条件は水分(湿度)、温度、酸素、栄養(木材)の4つで、どれか一つでも欠ければ腐朽菌は生存できない。そのため腐朽防止は人間に必要な温度や酸素を除いた、水分管理で乾燥状態を保つ手法が一般的だ。腐朽菌は含水率が30%以上になると腐朽の発生や進行が著しく高まる。屋内で30%以上になる可能性としては、床下等で木材が雨水や結露によって水分を吸ってしまうケースが考えられる。樹種でも腐朽に対する耐久力に差がある。ヒノキ、ベイスギ等は腐朽に対する耐久力が強いが、アカマツ、ブナ等は耐久力が弱い。木材は良好な環境ならば劣化することなく長持ちする。

村地綜合木材株式会社 出典

あらゆる分野の建築をクリエイト